生きたまま埋めるのはかわいそうだよ

シュールな世界観がいいね~って棒読みで言って

サボり⑧

やはり空木は頭がおかしい。狂っている。
僕はキチガイは嫌いだ。でも僕の周りはキチガイまみれだ。
嫌な気持ちになった。僕は嫌な気持ちでいるのは嫌だ。何か気晴らしをしなければ。
だが、残念ながら僕は気晴らしの仕方も知らないのだ。
空木には自分が悪かったということで場を収めたが、僕は別に悪くない。空木が喫煙所に行くタイミングで帰路についたが、別れて数歩歩いたくらいでたまらなくむしゃくしゃして地面に唾を吐いたら、近くにいた猫ちゃんをびっくりさせてしまった。猫ちゃんは塀の向こう側に去っていった。
コガネムシが飛んできて僕の肩に止まった。
さっきから汗が止まらない。
コンビニで缶ビールを買った。歩きながら飲む。
道路を横断すると、車がクラクションを鳴らして急ブレーキをかける。
繁華街に出た。ふくろうのお店があったので入った。
泊まり木にフンがべっとりと付着している。乾いた獣の匂いがする。
ふくろうの一匹と目を合わせる。ずっとこちらを見ている。向こうが先に目をそらした。僕の勝ちだ。
ふくろうの店を出て、ファーストキッチンに入った。コーラフロートを頼んだ。
すぐに食べきってしまうと、猛烈に腹が痛くなったきて、トイレに駆け込んだ。
下痢をしてスッキリした。
何か気晴らしがしたい。何か気分が晴れること。
だめだ、何も思いつかない。
僕はコンビニに入って、ハイボールの缶を買った。
アーケード街を歩きながら飲む。
向こうから村田が歩いてきた。「お!元気?」と声をかける。
村田は怪訝そうな顔でこちらを見てから、すぐに見なかったことにして、そのまま歩き去っていった。
なんて失礼なやつなんだ。
村田とはどこで知り合ったのだったか。記憶を辿りながら歩く。
古本屋がある。誰が読むのだろうという本がたくさんある。全部いらない本だ。やめちまえ。
考えてみれば僕には村田という名前の知り合いはいなかった。
ネットカフェの看板が出ている。少し休もう。
5階に登るエレベーターの中で、エレベーターのカーペットみたいな素材の壁の匂いが嫌で戻しそうになる。しかし堪えた。
受付で手続きをして、85番の部屋を案内された。
靴下を脱いで眠った。
自分のせいでいろんな人に迷惑がかかり、責められる夢を見た。よく見るやつだ。
起きたとき唾液が床に溢れてしまっていたのでティッシュをとって拭いた。5時間パックだったのでまだ時間に余裕があったが、出ることにした。
大分酔いが覚めて、調子が良くなってきた。左手を右肩に当てて右腕を回したら通行人にぶつかってしまったので深くおわびした。
さて、豚を殺しに行くか。